“ピーンポーン”
そろそろ寝ようかと思っていた時、予期せず玄関のチャイムが鳴った。何だこんな夜遅く?不審に思いつつ玄関のインターホンのモニターを見て驚いた。警察官の制服を着た人物が写っている。すぐに通話を初めた。

- 深夜に警察官が訪ねてきたらドキッとする
「はい・・・」
「夜分恐れ入ります、私○○警察署の✕✕と申します。この近くで強盗事件が発生しましたので、少々お聞きしたい事があるのですが」
と、言って警察手帳のような物をモニターにかざした。だが、モニター越しではよく見えない。とにかく話を聞こうと思いつつドアを開けた。
「済みません、実は先程△△社という会社で強盗事件が発生しまして、今、警察官が100人位出動して捜査に当たっている所なんです。それで何かこの辺で不審な人物を見たりしませんでしたか?」
「いや、ずっと家にいたんで全然見ていません。」
「物音とかも聞いていませんか?」
「そうですね、特には何も・・・」
「分かりました、犯人がまだ近くに潜んでいる可能性もあるので、何か変わった事があればすぐに110当番に電話をして下さい」
「はい、分かりました」
警察官を名乗る人物は去って行った。こんな田舎で強盗事件とは不穏だなと思いつつ、玄関の鍵をよく確認して部屋に戻った。しかし思い返すと今の対応は問題があった。いくら警察官の制服を着ていても本物という証拠にはならないし、警察手帳も夜間のモニター越しでは確認できない。
そもそも警察手帳自体見たことがないのだから本物かどうかなんて分からないのだ。だから今の場合モニターで受け答えするか、少なくともドアチェーンを掛けてからドアを開けるべきだった。人を疑って悪いが物騒な世の中なので、それ位の用心が必要だと反省した。

- よく考えて行動しなければ
翌日の新聞にその強盗事件の記事が載っていた。これで昨夜の人物は本物の警察官だと証明されたのだった。
余談になるがその後、強盗事件は通報者の狂言だったと判明した。もう、迷惑な話だなあ。

- 何でそんな事したのかね?